Customer Success Story

セブン&アイのWi-Fi 改革誰でも運用できる安定的なネットワークを実現
セブン&アイ・ホールディングスは、グループ全体のOA統合を推進する一環としてネットワークインフラの更改に着手しましたが、Wi-Fi 環境の課題だけが残されていました。同社は、複数の事業会社を含むWi-Fi 環境全体を「Juniper Mist」に一新。これまでの通信速度や接続性の問題を解消しただけでなく、ネットワークの可視化や運用の簡素化を図り、誰でも運用しやすいインフラを構築しました。

可視化
グループ全体の統合管理
Wi-Fi だけでなく有線LANやデータセンター環境を含め、グループ全体のネットワークを統合的に可視化・運用管理
管理コスト削減
運用効率化
Mist を活用したWi-Fi 環境の全面更改によって、大幅な利便性・運用性の向上を達成
24時間 365日
サポート体制の強化
フォロー・ザ・サン(時差のある複数拠点による24時間体制のサポート)によるサポート体制により障害対応を迅速化
セブン&アイ グループは、コンビニエンスストア、総合スーパー、フードサービス、金融サービスなど世界中にネットワークを持つ総合グループ企業です。セブン-イレブン、イトーヨーカドー、デニーズ、ロフトなど、誰でも一度は利用したことのある店舗を通じて、消費者のあらゆるライフシーンに合わせた幅広いサービスを提供しています。
セブン&アイ・ホールディングスは同グループの持株会社として各社の事業企画・管理・運営を担い、またグループ横断的なIT・セキュリティの戦略立案や実装、運用などを手がけています。過去にはグループ各社が独自にIT の構築や運用を行っていましたが、近年は同社がグループ全体としてITインフラの統合とセキュリティの高度化を推進しています。事業会社を含めて25社・約1,600 拠点、3万人超(2024年8月末時点)のユーザーが利用するPCやネットワーク、クラウドサービスなどを、セブン&アイ・ホールディングスのグループシステム部が統括しています。
さまざまなIT やセキュリティの統合を推進していく中で、特に従業員の業務に直結するWi-Fi 環境について、大きな課題が残されていました。
「統合を目指して新しいWi-Fiシステムを導入したものの、新旧インフラの混在を避けられず、運用が分かれ業務負担を感じていました。またフロアに多数のアクセスポイントを配置していたにもかかわらず、利用者からは通信が遅い・途切れるというクレームが頻発していました。当時のWi-Fiシステムはネットワーク状況が可視化できず、障害解決には高度な知識や経験が必要で対応可能なスタッフも限られていました。それでもトラブルを完全に解消できないというケースもありました」と、セブン&アイ・ホールディングス グループシステム部・統合OA/NW Unit シニアオフィサーの金子英樹氏は振り返ります。
金子氏は、新しいWi-Fiシステムを導入して間もないものの、このままでは課題を解決できず利用者も満足させられないため、Wi-Fi 環境を可視化し運用性を向上するシステムへ更改する必要があると判断しました。
Wi-Fi 環境の改善を目指した金子氏は、ジュニパーネットワークスの「Juniper Mist」に注目しました。金子氏は前職でも大規模なWi-Fi 環境をMist で構築・運用した経験があり、セブン&アイ・ホールディングスの課題解決にも活用できると考えたのです。特に同グループでは複数の組織のインフラを統合する必要があり、Mistであれば多数のサイト(VLAN)を包括できるという利点がありました。
同社は、ジュニパーネットワークスとソリューションパートナーの支援を受けながら、綿密な事前検証を実施。新たな課題の発見と解決に注力し、本格的な導入に取り組みました。
「実は、私はMistの導入に反対していたのです」と、セブン&アイ・ホールディングス グループシステム部・統合OA/NW Unit オフィサーの中島啓喜氏は語ります。
「たしかに既存のシステムは苦労もありましたが、なんとかスキルを獲得して運用できていたという思いがあったためです。しかし、Mist のユーザーインターフェースに触れるにつれ、クセがなく直感的に使いやすく、Wi-Fi の可視性やユーザービリティの高さを理解するようになりました。Mist AI による新しい提案型の運用方法も有用で、Mist やWi-Fi 技術に不慣れなスタッフでも十分に管理・トラブルシューティングできるという印象です。実際、他の懐疑的だったスタッフも評価を改め、すべてのネットワークをMistで運用管理したいと意見が出るほどになりました」(中島氏)
Mist はジュニパーネットワークスのスイッチ製品と組み合わせることで、Wi-Fi だけでなく有線LANやデータセンター環境を含めて統合的に可視化・運用管理できます。AI 技術を活用した運用の簡素化を有線LANにまで拡張できれば、管理コストの低減も期待できると金子氏らは考えました。
そして本社オフィスに500台のMist APを導入したことを皮切りに、セブン-イレブン・ジャパンの事務所を含めた他の拠点にも順次導入し、全国数十拠点・900台超規模の環境を構築しました。

無線から有線LANまでの統合管理により、管理コストの低減に期待
Juniper Mist はジュニパーネットワークスのスイッチ製品と組み合わせることで、Wi-Fi だけでなく有線LANやデータセンター環境を含めて統合的に可視化・運用管理できます。AI 技術を活用した運用の簡素化を有線LANにまで拡張できれば、管理コストの低減も期待できると考え、本社オフィスに500台のMist APを導入したことを皮切りに、セブン-イレブン・ジャパンの事務所を含めた他の拠点にも順次導入し、全国数十拠点・900台超規模の環境を構築しました。

統合管理によるネットワーク全体の可視化と運用
Mist を活用したWi-Fi 環境の全面更改によって、グループ全体のOAネットワークを統合し、利便性・運用性を大幅に向上
Mist を活用したWi-Fi 環境の全面更改によって、大幅に利便性・運用性を向上
特に運用効率化の効果は高く、外部パートナーの人材支援を受けて整えていた運用体制を縮小することもできました。中島氏は、Mist のGUI(管理ツール)やAI を活用することで誰でも運用できるというメリットが得られたことで、「目標達成率は120%」と高く評価しています。
新しいWi-Fi 環境の構築・運用において、必要不可欠なサポート体制
「ジュニパーのTAC(Technical Assistance Center)が非常に優秀で、私たちのさまざまな問い合わせをフォロー・ザ・サン(時差のある複数拠点による24時間体制のサポート)で迅速に対応してくれたことが印象的です。MistのGUI からチケットを切れるので、質問内容に依らず気軽に活用できる点がスタッフにも好評でした。検証や導入に際しても、ジュニパーのアカウントSEが親身になって、細かな課題をしっかりと解決してくれたことに感謝しています」(中島氏。」
AIによる、さらなる運用の簡素化
さらなる運用の簡素化を図るため、Mist の仮想ネットワークアシスタント「Marvis(マーヴィス)」を積極的に検討したい。有線LANやデータセンター環境を含めて“Mist 化” することで、広範なネットワーク運用を統合し、大幅な運用効率化を果たすことができると期待。

2025年1月公開