AP12アクセスポイントのデータシート
データシートのダウンロード製品概要
Mist AIを搭載したウォールプレートAP12アクセスポイントは、ネットワークの運用を自動化し、Wi-Fiのパフォーマンスを高めます。簡単で柔軟な導入と複数デバイスの同時サポートを必要とする環境に合わせて最適化されています。2.4GHzおよび5GHzの無線の両方で、同時に最大1.8Gbpsの集約データレートをサポートします。Juniper Mistクラウドアーキテクチャで管理されるAP12アクセスポイントは、ブランチオフィス、在宅勤務者、学生寮、ホテル客室などの環境に、前例のないユーザーエクスペリエンスを低コストで実現します。
製品説明
Juniper® AP12は、容易で柔軟な導入と複数のデバイスの同時サポートを必要とする環境向けに最適化されたウォールプレートWi-Fi 6アクセスポイントです。2.4GHzおよび5GHzの無線で同時に最大1.8Gbpsの集約データレートをサポートし、ブランチオフィス、在宅勤務者、学校の寮、ホテルの客室などの環境に費用対効果の高いオプションを提供します。
有線および無線ネットワークはビジネスに不可欠ですが、適切なアーキテクチャがなければ、膨大な量のモバイルおよびIoTデバイスを運用するのは困難です。さらにこれに拍車をかけているのが、現在使用されている多種多様なハードウェア、オペレーティングシステム、アプリケーションの存在です。手作業の手間が多くネットワークを中心にした従来のアーキテクチャは、最新のモビリティ要件とそれを管理するIT部門をサポートするために必要な拡張性、柔軟性、エンドツーエンドの可視化に欠けています。
ジュニパーのAIドリブンネットワーク
Juniper Mist™は、世界初のAIドリブンワイヤレスLAN(WLAN)で、無線ネットワーキングに真のイノベーションをもたらします。ジュニパーのAIドリブンエンタープライズは、Wi-Fiの予測性、信頼性、測定性を高め、独自の(SLE)サービスレベル期待値メトリクスの使用を通してユーザーエクスペリエンスをこれまでにないレベルで可視化することが可能です。時間のかかる手作業のタスクを、事前対応型のAIドリブンによる自動化と自己修復型ネットワークに置き換えることで、Wi-Fiの運用コストを削減し、時間とコストを大幅に削減します。
Juniper Mistクラウドアーキテクチャ
ジュニパーのクラウドネイティブのAIドリブンマイクロサービスアーキテクチャは、企業ネットワークに比類のないレベルの俊敏性、拡張性、耐障害性を提供します。AIエンジンによってOpExが削減されるとともに、ジュニパーアクセスポイントから収集した大量のリッチメタデータを、データサイエンスを使用して分析することでインサイトを提供します。
ジュニパーのアクセスポイントファミリー
ジュニパーのエンタープライズグレードアクセスポイントファミリーは、以下の製品で構成されています。
- AP45シリーズ、AP34、AP24はWi-Fi 6E、(802.11ax)Wi-Fi 6およびBluetooth LEに対応
- AP43シリーズ、AP33、AP32、AP12、AP63シリーズは(802.11ax)Wi-Fi 6およびBluetooth LEに対応
Juniper Mist Cloudのリアルタイムマイクロサービスが、これらのアクセスポイントすべてを管理します。
表1では、Juniper Wi-Fi 6EとWi-Fi 6アクセスポイントが対応する主要な機能を比較しており、最も適したモデルを選ぶ際に役立ちます。
AP45 | AP34 | AP24 | AP43 | AP33 | AP12 | AP63 | AP64 | |
導入 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内 | 屋内ウォールプレート/デスクマウント | 屋外 | 室内/室外 |
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 4x4:4 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 | Wi-Fi 6E 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 2.4/6 + 5 GHz | 802.11ax (Wi-Fi 6) 4x4:4 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 5 GHz: 4x4:4 2.4 GHz: 2x2:2 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 2x2:2 | 802.11ax (Wi-Fi 6) 4x4:4 | 802.11ax (Wi-Fi 6E) 2x2:2 |
Wi-Fi無線 | スキャン用の専用第4無線 | スキャン用の専用第4無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 | スキャン用の専用第3無線 |
アンテナオプション | 内部/外部 | 内部 | 内部 | 内部/外部 | 内部 | 内部 | 内部/外部 | 内部 |
仮想BLE | ✓ | — | — | ✓ | ✓ | — | ✓ | — |
USB | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | ✓ | — | — | — |
IoTセンサー | 温度、加速度計 | 温度、加速度計 | 温度、加速度計 | 湿度、圧力、温度 | 温度、加速度計 | — | 湿度、圧力、温度 | 温度、加速度計 |
GPS/GNSS | — | — | — | — | — | — | — | ✓ |
保証 | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | リミテッドライフタイム | 1年 | 1年 |
対応周波数 | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz | 2.4GHz、5GHz、6GHz |
Juniper AP12で利用可能なサービス
Wi-Fiクラウドサービス
Marvis™仮想ネットワークアシスタント
ITヘルプデスクチーム向け
- AIによる仮想ネットワークアシスタント
- 自然言語処理対話型インターフェイス
- 異常検知
- クライアントSLEの可視化と実施
- データサイエンス主導の根本原因分析
Bluetoothクラウドサービス
Juniper Mistアセットの可視化
プロセスおよびリソース改善チーム向け
- 名前と位置表示によるアセットの特定
- サードパーティータグのゾーン/ルーム精度
- アセットタグの履歴分析
- アセットタグのテレメトリ(温度、動作データなど)
- アセットと分析の表示用API
クラウド分析サービス
Juniper Mist Premium Analytics
ネットワークチーム向け
- ベースライン分析機能にはWi-Fi Assuranceとアセットの可視化サービスを含む
- エンドツーエンドネットワークを可視化
- オーケストレーションされたネットワークまたはアプリケーションのパフォーマンスクエリー
- ネットワークの透過性向上と簡略化
ビジネスチーム向け
- ベースライン分析機能にはWi-Fi Assuranceとアセットの可視化を含む
- 訪問者のテレメトリに基づいた顧客のセグメント化とレポート作成
- カスタマイズされた1トラフィック分析およびトレンド分析用の滞在時間レポートとサードパーティーレポート
- 顧客とゲストのトラフィックの相関およびトレンド分析
アクセスポイント機能
高性能Wi-Fi
AP12アクセスポイントは、トライラジオ2x2:2 SS 802.11axのアクセスポイントであり、最大データレートは、5 GHz帯域で1,200Mbps、2.4GHz帯域で575Mbpsです。第3の無線は、ネットワーク、位置情報、セキュリティセンサー、合成試験クライアント無線、スペクトラムモニターとして機能します。
AP32シリーズは、802.11ax OFDMA(直交周波数分割多元接続)、MU-MIMO(マルチユーザー複数入力複数出力)、BSSカラーリングといったテクノロジーにより、パフォーマンスを比類なきレベルに高め、帯域を大量に消費する新しいアプリケーションやデバイスの高密度化に対応できます。
AI for AX
パフォーマンスと効率の向上のために新機能が導入された802.11ax(Wi-Fi 6)では、アクセスポイントの構成と運用の複雑さが一段と高まりました。ジュニパーは、AI for AX機能によりこれらの機能の自動化、最適化を行い、これによりBSSカラーリングが最適化され、OFDMAおよびMU-MIMO内のデータ転送スケジューリングが改善され、クライアントが最適な無線に割り当てられるようになり、ネットワーク全体のパフォーマンスが向上します。
スペクトル効率の向上
OFDMAは、ネットワーク上のデバイスの高密度化に対応できるようにスペクトル効率を向上させます。IoT機器の急速な普及に伴い、モバイルデバイスではより小さなデータパケットを利用することが多いため、ネットワークへの負荷や競合が増加し、デバイスの密度が問題になっています。さらに、BSSカラーリングにより、重複するBSSの共存が改善され、パケットのコリジョンが減少するため、特定チャネル内での空間再利用が可能になります。
自動RF最適化
2.4GHzおよび5GHzスペクトルに6GHzスペクトルを追加することで複雑さが増す中、信頼性の高いRFの最適化がこれまで以上に重要になります。RRM(無線リソース管理)は、専用のセンサー無線を用いてWi-Fiと外部の干渉源を考慮しながら、チャネルと電源の動的な割り当てを自動化します。AIエンジンは、カバレッジと容量のSLEメトリックを継続的に監視して、RF環境を把握し、最適化します。学習アルゴリズムが、24時間ウィンドウのヒステリシスを用いてサイト全体のリバランスを行い、チャネルと電力の割り当てを最適化します。
事前対応型のインサイトとアクション
専用のデュアル帯域の第3の無線が、ジュニパーの特許申請中のPACE(プロアクティブ分析と相関エンジン)向けにデータを収集します。PACEは、機械学習を活用してユーザーエクスペリエンスを分析し、問題を関連付け、根本原因を自動的に検出します。これらのメトリックを使用してSLEを監視し、事前対応型の提案を提供することにより、問題の発生を防止(発生した場合にはできる限り早く修正)できます。この無線は、ネットワークの異常をプロアクティブに検出して修正する、合成試験クライアントとしても機能します。
ダイナミックパケットキャプチャ
大きな問題が検出されると、Juniper Mistプラットフォームがパケットを自動的にキャプチャして、クラウドにストリーミングします。これにより、IT 担当者の時間と労力が節約でき、トラブル事象を再現してデータをキャプチャするために現地でスニッファを監視する必要がなくなります。
仮想ネットワークアシスタント「Marvis」
Marvisは、対話型のインターフェイスを持つ自然言語処理(NLP)ベースのアシスタントであり、ユーザーのインテントと目標の理解、トラブルシューティングの簡素化、ネットワークインサイトの収集に役立ちます。AIとデータサイエンスを活用して、プロアクティブに問題を特定し、根本原因と影響の範囲を見極めて、ネットワークとユーザーエクスペリエンスに関するインサイトを得ることができます。ダッシュボードやCLIコマンドを使用した際限のない手作業は不要になります。
労力のかからないクラウドベースの設定と更新
AP12アクセスポイントは、自動的にJuniper Mistクラウドに接続し、その設定をダウンロードして、適切なネットワークに接続します。ファームウェアの更新情報を自動的に取得してインストールするため、ネットワークは常に、新機能、バグ修正、セキュリティの更新が適用された最新の状態になります。
Premium Analytics
Juniper Mist Wireless Assurance、ユーザーエンゲージメントおよびアセット可視化の各サービスには、最大30日分のデータを分析する基本的な分析機能が備わっており、企業全体のネットワークインサイトを抽出するプロセスが簡略化されます。モーションパス1やその他サードパーティー1データなどの動的なインサイトや、カスタマイズされたレポートが必要な場合は、追加サブスクリプションであるJuniper Mist Premium Analyticsを利用することができます。
IoTデバイスのバッテリー効率の改善
802.11ax TWT(ターゲットウェイクタイム)機能とBluetooth 5.0を組み込むことにより、AP12アクセスポイントは、ネットワークに導入する追加のIoTデバイスのバッテリー寿命を延ばすことができます。
ダイナミックデバッグ
AP12上で動作しているサービスを常時監視し、サービスに異常が発生した場合にはアラートを送信します。ダイナミックデバッギングにより、APがオフラインになったり、実行されているサービスが利用できなくなることをIT部門が心配する必要がなくなります。
Juniper Mist Edge
ジュニパーのAPは柔軟なデータプレーンを提供します。Juniper Mist Edgeは、トンネル終端サービスを提供するオンプレミスのアプライアンスです。トラフィックはローカルブレイクアウトすることも、Juniper Mist Edgeにトンネリングすることもできます。Juniper Mist Edgeのユースケースには、大規模なキャンパス環境でのシームレスなモビリティ、DMZへのゲストトラフィックのトンネリング、IoTセグメンテーション、テレワーカーサービスなどがあります。
仕様
Wi-Fi規格 | 802.11ax(Wi-Fi 6)(OFDMA、1024-QAM、MU-MIMO、TWT(ターゲットウェイクタイム)、空間周波数再利用(BSSカラーリング)のサポートを含む)。802.11a/b/g/n/acとの下位互換 |
サポートされる最大データレートの組み合わせ | 1.8Gbps |
2.4GHz | 2x2 : 2 802.11b/g/n、最大400Mbpsのデータレート、2x2 : 2 802.11ax、最大575Mbpsのデータレート |
5GHz | 2x2 : 2 802.11ax、最大1,200Mbpsのデータレート |
MIMOオペレーション | 2つの空間ストリームシングルユーザー(SU)MIMOで、個々の2x2 HE80に最大1,200Mbpsの無線データレートを実現、2つの空間ストリームマルチユーザー(MU)MIMOで、最大1,200Mbpsの無線データレートを最大4台のMUMIMO対応クライアントデバイスに同時に実現 |
第3の無線専用 | 2.4GHzおよび5GHzのデュアルバンドWIDS/WIPS、スペクトラム分析、合成クライアントおよび位置分析無線 |
内部アンテナ | 2.4GHzの無指向性アンテナ(ピークゲイン3dBi)、5GHzの無指向性アンテナ(ピークゲイン6dBi)、 |
Bluetooth 5.0 | 無指向性Bluetoothアンテナ(iBeaconおよびEddystoneでスーパービーコンモードをサポート) |
ビーム形成 | 送信ビーム形成と総最大比の組み合わせ |
電力オプション | 802.3af/at PoE |
寸法 | 150 x 100 x 40 mm(5.9 x 3.9 x 1 インチ) |
重量 | 0.6 kg(1.3 ポンド)マウントとアクセサリを除く |
動作時温度 | 内部アンテナ:0~40°C |
動作時湿度 | 最大相対湿度10%~90%、結露なし |
動作時高度: | 3,048m(10,000フィート) |
平均故障間隔(MTBF) | 屋内でのMTBFは804,0432時間 |
Trusted Platform Module(TPM) | インフラストラクチャのセキュリティ用TPMを含む |
注文情報
米国のみ | AP12-US(内部アンテナ)AP12E-US(外部アンテナ) |
米国外 | AP12-WW(内部アンテナ)AP12E-WW(外部アンテナ) |
I/Oおよびインジケータ
Eth0 | 10/100/1000Base-T、RJ45、PoE PD |
Eth1 | 10/100/1000Base-T、RJ45 PoE Out class 2(.3at powerが必要) |
Eth2-3 | 10/100/1000BaseT、RJ45 |
Passthru | Passthru |
リセット | 工場出荷時の設定にリセット |
インジケータ | マルチカラーステータスLEDx1 |
取り付け用ブラケット
APBR-WP1 | AP12用ウォールプレートブラケット |
APBR-DS1 | スモールフォームファクターAP用のデスクトップスタンド |
APWP-KIT | ウォールプレートデスクスタンド(APBR-DS1)、壁に差し込み可能な802.3af POEインジェクター付き |
AP12 2.4GHzのWi-Fiアンテナプロット
AP12 5GHzのWi-Fiアンテナプロット
AP12 2.4GHzのOmni BLEアンテナプロット
ジュニパーネットワークスについて
ジュニパーネットワークスは、単なる接続性は優れた接続エクスペリエンスと同じではないと考えています。ジュニパーのAIネイティブネットワーキングプラットフォームは、AIを活用し、エッジからデータセンター、クラウドにいたるまで、最高かつ安全で持続可能なユーザーエクスペリエンスを実現することを目的に、ゼロから構築されています。詳細についてはjuniper.netをご覧いただくか、X(旧Twitter)、LinkedIn、Facebookのジュニパーをご覧ください。
1000688 - 004 - 英語 2024年7月